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2010年 03月 16日

調理考 / だしについて。その1。

かつおと昆布の一番だし、煮干しだし、
鶏ガラ、干し椎茸の戻し汁、、などなど、

だしとは?
と聞かれて思い浮かべるのって、このへんでしょうか。

もう一度、あらためて、、

だしとは?


時々聞かれて、ちょっと返事にこまってしまう質問があります。
「この煮物のだしは、何のだしを使っているのですか?」

ランチの煮込みや、あんかけなど、
最終的な結果として、いわゆる「だし」になってはいるのですが、
みなさんが思う「だし」(かつおや、鶏ガラなど)は使っていないのです。

どういうことかというと、

素材からの旨味を引き出すための媒体=水、と、
その旨味を引き出すための手助けをしてくれる火。
あとは、その料理に必要な調味料を少し。

ハイ、これだけ。

これで最終的には、いい「だし」が効いた煮込みが完成します。


気を使うべくは、
食材の組み合わせくらいでしょうか。

旨味を出してくれる主役(肉類や魚など)と、
味に複雑さと奥行きを出してくれる脇役(野菜など)を、
うまくキャステイングします。
このキャステイングさえうまくいけば、
水と、最小限の調味料、火で、(ときどき、時間も)、
おいしい一皿が出来上がります。


ついつい、
煮物なんかには、だしが必須と思ってしまうのですが、
その食材の組み合わせによれば、
いわゆるだし(かつおだしなど)が、
かえって素材の味をジャマしてしまうことがあります。

たとえば、
煮魚だとわかりやすいのですが、
水、酒、砂糖(必要に応じて)、しょうゆ、
で、終わり。
かつおだしなどは使わずに仕上げます。
舌平目やいわしなど、その魚の旨味を味わうのですから、
そこに、別の魚の風味(かつおだしなど)は、いらないわけです。

プラスするなら、青菜や、ごぼうなどの野菜、
しょうがなどの香味野菜などを。
これで味に複雑さと奥行きが出ます。
(ちなみに、きょうのうちの晩ご飯主菜は、舌平目の煮付け。
舌平目とわけぎを組み合わせ、しょうがを少しプラス。)


これがキャステイングです。
主役と脇役。
これがばっちりと決まっていれば、
だしはなくとも、水と調味料でじゅうぶんおいしく仕上がります。


素材を味わう。
というのは、こういうことかもしれません。


なにをどう作り、どう味わいたいのか。
ちょっと考えてみれば、
道は(調理法)おのずと開けてきます。


素材の力を信じて(って、おおげさですけど、)、
ぜひいちど試してみて下さい。
簡単、経済的で、
雑味のない、おいしい一皿が出来上がります。

ここまでくると、だんだんクリアになってきましたよね。
だしって、かつおや昆布だけでなく、
結局は、「素材から出てくる旨味」のこと、なんですね。
かつおや昆布は、その代表格って感じなんでしょうね。

..てことは、
ゆで汁っていうのも、立派なだしとして使えるってことです。

うーん。
だしって、奥深くて、おもしろいですよ。

ほっとくと、いくらでも話してしまいそうなので、
ゆで汁のお話はまた次回。

続く。。

AKI TSUGITANI
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by foodlabo_ism | 2010-03-16 23:11 | 日常茶飯事


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